世界連邦運動協会石川県連合会主催
2006年度秋の講演会


後援:北國新聞社、NHK金沢放送局、北陸放送、テレビ金沢
世界連邦宣言自治体石川県協議会


日時:平成18年10月14日(土) 会場:石川県教育会館2階

《速 報》


21世紀に入っても武力紛争や大規模な人権侵害は止むことなく、暴力と憎悪の連鎖が続いています。いま、平和を築き上げるために、国連や国際法、そして市民は何ができるのでしょうか。どうすれば人間は対立を超えて真の和解ができるのでしょうか。世界連邦運動協会石川県連合会では、国際法・国際機構論の権威、最上俊樹教授をお迎えして講演会を開催いたしました。

プログラム

◇ 受付開始 1300

◇ 開  会 1330

35回世界連邦推進全国小・中学校ポスター作文コンクール
石川県内優秀作品表彰式

開会挨拶

会 長 杉 山 栄太郎


講  演

演 題 「いま平和とは―人権と人道のために―」
講 師 国際基督教大学教授 最 上 敏 樹 先生

【講師プロフィール】
略歴:1950年北海道生まれ、1980年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程終了、1999年から2001年まで日本平和学会会長。
著書:『人道的介入―正義の武力行使はあるか―』岩波新書、『いま平和とは―人権と人道をめぐる9話』岩波新書、『国境なき平和に』みすず書房、『国際機構論』東京大学出版会、ほか多数。
閉会挨拶  理事長 平口 哲夫

閉  会
 15:00


いま平和とは ―人権と人道のために―

国際基督教大学教授  最 上 敏

講演要旨

0.安江良介氏のこと

1.NHK人間講座「いま平和とは」のこと
 
 ・世界連邦運動への言及:誤解に基づく抗議

 ・研究生活の始まりの世界連邦運動
 ・田畑茂二郎『世界政府の思想』(昭和25年)
 ・EU研究と国連研究
 ・谷川徹三『世界連邦の構想』(昭和27年)

2.ユートピアをめぐって

 ・坂本義和教授のこと
 ・死語の時代:「反動」、「軍縮」、「ユートピア」
 ・改善への意欲:よりよい世界を目ざして
 ・「逆ユートピア」に満ちた現代世界(湾岸戦争以降)
 ・よりよい世界を目ざす意志が弱まったのか?

3.平和を目ざす人々=人権と人道を目ざす人々

 ・国際刑事裁判所など
 ・国際刑事裁判(「戦犯法廷」)←国際人道法違反(戦争犯罪)←人権侵害
 ・人権と人道の20世紀:人権NGOと人道NGOの活発化
 ・政治犯の解放を、地雷の廃絶を、人道的救援を、戦争犯罪の処罰を
 ・世界秩序の一環としての「市民社会」

4.もう一つの、別の「世界連邦」
 ・人権と人道をテコにした、人間の連帯
 ・世界政府なき世界連邦、あるいは国家間のではなく人間間の世界連邦
 ・「受苦の無国籍性」:21世紀のヒューマニズム
 ・見た目以上に「一つ」の世界:ベルギー人道法と普遍的管轄権のこと

5.法の支配へ:谷川俊太郎「死んだ男の残したものは」 

世界連邦石川第36号 いま平和とは―人権と人道のために―