世界連邦運動協会石川県連合会主催
2003年度秋の講演会
《速 報》
〜世界が一つの国になったら〜 世界連邦運動を進めている金沢支部、金沢香林坊支部、世界連邦運動協会石川県連合会(会長:杉山栄太郎)が共同して下記講演会(北國新聞社後援)を開催しました。世界連邦運動の成果として、ヨーロッパ連合(EU)につづいてアフリカが連邦結成に動いています。このような時に、日本におけるこの分野の権威、広島修道大学教授・城忠彰先生をお迎えして運動の実態に迫り、私たちの意志を堅固にしようという企画によるものです。会場は満席となり、成功裡に講演会を終えることができました。 日時:平成16年3月13日(土) 午後2時〜4時 会場:金沢エクセルホテル東急5階(香林坊2-1-1) 講師プロフィール:城 忠 彰(じょう ただあきら) 1948年長崎県生まれ。広島大学大学院修了、九州国際大学法学部教授、英国リバプール大学客員教授、1999年より広島修道大学法学部教授(国際法、国際人権法、軍縮国際法専攻)。『女子差別撤廃条約注解』、『核はなぜなくならないのか』、『はざまに生きる子どもたち』、『軍縮問題入門』など著書・論文多数。 【講演要旨】 はじめに 1.人はなぜ砦を築くのか 1)パレスチナの分離フェンス 2)ロードマップと中東和平 3)国際司法裁判所での審理開始 4)「戦場のピアニスト」 5)世界連邦運動協会の第2回「中東和平プロジェクト」 2.人類の幸福と国際共生―世界連邦の目的― 1)イマヌエル・カント『永遠の平和のために』 2)カント没後200年―「世界市民」ロシアの古都ケーニヒスベルグで復活― 3)「平和」概念の深化 4)「国際共生」概念の必要性 5)地球環境の保全―黄砂・SARS・鳥型インフルエンザ 6)ボーダレス化・グローバル化と国際協力 7)世界連邦の理念―国家主権の制限・撤廃と世界システムの構築― 8)世界連邦の目指すもの―必要な視点:世界連邦で何が変わるか― 3.世界連邦実現への軌跡 世界連邦は夢か、という疑問に対する五つの着眼点 1)世界連邦は事実上、一部はすでに実現されている(国際連合、国際刑事裁判所) 2)世界連邦は民族自決権とは矛盾しない(分離独立による国家数の増大は過渡期) 3)世界連邦は地域統合から進展する(壮大な欧州連合 EU の実験) 4)世界連邦は経済問題から加速される(世界貿易機関 WTO、自由貿易協定) 5)世界連邦構想は市民レベルでは歴史的必然として認識されている(共有化の進行) おわりに 1)21世紀は世界連邦の時代 2)パクス・アメリカーナの限界と教訓(アフガニスタン戦争、イラク戦争) 3)必要な日本のイニシアティブ(国連改革、米保護領に終止符を) 4)バタフライ効果を確信して (『世界連邦石川』第31号に要旨が掲載されています) |