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この度,会員の皆さんや事務局の度重なるご意向を受けて,昨平成12年度の第11回大会(新潟市)に引き続き,第12回大会を新潟と向き合う本邦最大の属島佐渡で開催する運びになりました.そこで,"自然と歴史と文化の島"佐渡の手短かな紹介かたがた,準備を進めて参りました地元会員として,ご挨拶申し上げます.
まず,対馬暖流の影響を強く受ける佐渡島内には,鯨塚4基と亀塚や祠が7基も現存し,衆生を崇める情を伝えております.おりしも島の周りでは,ちょうどカマイルカの北へ向かう大群やツチクジラの群れが見られる頃です.天保14年(1844)に,大会場の直ぐ下の磯"泥の澗"へ,「鯨流れ寄る」と佐渡年代記に記されておるのが思い出されます.国際保護鳥のトキは,島内のトキ保護センターで,今春すでに11羽も孵化してすくすくと成育し,野生化も検討されているところです. このような環境にある島で,海生哺乳類につき,多様な観点と分野から会員相互で意見を交換し合い,知見を深める機が設けられましたことは,誠に喜ばしいことに存じます.準備と運営には,両津市当局をはじめ多くの島の方々からご支援とご協力を頂きました.しかも,本研究会としては画期的な『佐渡大会記念公開講演会』をも開催することが出来ますことは,ことのほか悦ばしく,深く感謝の意を表させて頂きます. この佐渡大会を契機として,『日本海セトロジー研究会』に魅力と意義を感じた若い会員が増え,資質を高めることを望むと共に,本会の活動が本来の漂着記録にとどまらず,多方面にわたり成果を挙げ,斯界に貢献し,益々発展することを衷心より祈念する次第です.
平成13年6月2日
新潟大学名誉教授
本 間 義 治 |
![]() 佐渡島両津市椎泊の鯨魚塔(2001年6月15日撮影) 「明治廿一年 旧二月十三日漂着 釈震馨能度鯨魚 当村講中 建之」 |
| このたび待望のセト研佐渡大会が実現の運びとなり,陣頭に立ってお世話いただきました新潟大学名誉教授本間義治先生,ウインズオフィスコディネート(株)小原王明社長,ならびに佐渡大会記念公開講演会の主催者両津市・両津市郷土博物館をはじめとする地元の皆様方に厚く御礼申し上げます. そもそも佐渡大会を開催するというアイデアは,セト研創立まもない頃から私どもの話題にのぼっておりました.洋上でクジラ・ウオッチングをしながら開催地に向かうという趣向です.この案が具体的に提示されたのは第10回(内灘)大会においてでしたが,本決まりになったのは第11回大会(新潟)のときです.実際にクジラを目撃することができるかどうかは分りませんが,昨年,新潟市白山会館の会場を訪ねてくださった伊藤栄悦氏(黒埼町在住)が1996年佐渡沖で撮影したツチクジラの群れの写真(英文表紙参照)は,目撃への期待を大いに高めるものでありました. さて,現在,セト研会員は個人会員162(外国会員1名を含む),団体会員6,賛助会員5,合計173を数えます.国内会員の分布は,北海道9,青森県2,岩手県2,宮城県1,秋田県7,山形県7,福島県1,新潟県14,長野県2,富山県9,石川県33,福井県4,茨城県2,栃木県0,群馬県0,埼玉県2,千葉県3,東京都21,神奈川県2,山梨県0,岐阜県2,静岡県2,愛知県2,三重県3,滋賀県1,京都府1,大阪府6,兵庫県1,奈良県2,和歌山県2,鳥取県3,島根県2,岡山県1,広島県0,山口県4,徳島県0,香川県0,愛媛県1,高知県1,福岡県5,佐賀県0,長崎県2,熊本県5,大分県1名,宮崎県0,鹿児島県2,沖縄県2となり,ほぼ北海道から沖縄県までの全域に及んでいます.しかし,栃木・群馬・山梨・広島・徳島・香川・佐賀・宮崎のように会員ゼロの県もあります.また,鯨類と関係の深い地域であるにもかかわらず,会員が希薄な地域もあります.今後,単に会員数の増加をはかるだけでなく,こうした会員分布の偏りの解消もネットワークの充実をもたらすことでしょう. 今大会の総会では,役員改選に合わせてセト研の組織・運営・活動方針などについて,いくつかの提案をさせていただく予定です.限られた時間内で十分に検討することはむずかしいでしょうから,新たな幹事会のもとでアンケート調査などを行い,その結果に基づき次回総会に議案を再提出するのが賢明ではないかと存じます.昨年,顧問に就任していただいた日本鯨類研究所理事長大隈清治先生がセトケン・ニューズレター17号に寄せられた就任あいさつにおいて,全国学会からさらに国際学会への発展までを視野に入れた提言をなさっています.セト研の名称問題にも係わるご提案についても,アンケート調査を通じて会員の皆様のご意見をまとめることができるように思います. 初代の代表,故山田致知先生のご提案により会誌創刊号のサブタイトルとされた「日本海の鯨たち」が「東アジアの鯨たち」さらには「世界の鯨たち」へと広がり,一般愛好家から専門家まで各界の人たちで構成されているセト研の夢がいっそうふくらむことを期待しております.
平成13年6月2日
日本海セトロジー研究会代表
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