世界連邦運動協会石川県連合会主催「秋の講演会
2019

世界政府論の可能性と課題

~持続可能な地球社会を実現するために~

日 時 令和元年1026()午後130分~400開場 午後1時)
会 場 アトリオサロン (香林坊アトリオ4F会議室 TEL076220-1000)
後 援 北國新聞社 北陸放送 テレビ金沢 世界連邦宣言自治体石川県協議会

講 師 横浜市立大学国際教養学部教授
うえむら  たけひこ   

上 村 雄 彦 

案内チラシ】 【講演会資料(13296KB)】【世界連邦NEWSLETTER第656号

講演予稿

地球環境破壊、格差・貧困、紛争などの地球規模課題の解決は待ったなしです。しかし、現在の主権国家体制のもとでは、その解決は困難です。なぜなら、たとえばアメリカのトランプ大統領がパリ協定を離脱しようとも、タックス・ヘイブン(租税回避地)が維持されようとも、主権国家体制下では阻止することができないからです。

そこで、新たに登場してきたのが、国家以外の多様なアクターが参画して、国際社会の運営をともに担う共治としてのグローバル・ガヴァナンスです。その結果、気候変動に関してパリ協定が締結されたり、対人地雷や核兵器などの禁止条約が発効されたりすることとなりました。しかし、それで地球規模の課題が解決されたわけではありません。ならば、主権国家体制、グローバル・ガヴァナンス双方の限界を超えた新たな構想を探究しなければなりません。その有望な構想の一つが世界政府論です。

本講演では、世界政府論について、その起源や歴史、展望と課題、実現方法などを検討し、地球規模の課題解決という観点から、各方面に広く知ってもらうことをめざします。
 

講師プロフィール:うえむら たけひこ。1965年兵庫県生まれ。大阪大学大学院法学研究科博士前期課程、カールトン大学大学院国際関係研究科修士課程修了。博士(学術)。国連食糧農業機関住民参加・環境担当官、千葉大学大学院人文社会科学研究科准教授などを経て、現在横浜市立大学国際教養学部教授。ジュネーブ国際関係・開発研究高等研究所客員フェロー、ヘルシンキ大学客員教授も歴任。専門は、グローバル政治論、グローバル公共政策論。著書に、『グローバル・タックスの可能性』(ミネルヴァ書房)、『不平等をめぐる戦争』(集英社)、『グローバル・タックスの理論と実践』(日本評論社)などがある。