『讃美歌21』
579
主を仰ぎ見れば


詞:宮川 勇, 1889-1945 OMIYA
曲:土屋(遠藤)初枝, 1909-?



主を仰ぎ見れば 古きわれは、

現世(うつしよ)と共に 遠(と)く去りゆき、

われならぬわれの あらわれきて、

見ずや天地(あめつち)ぞ あらたまれる。




うつくしの都、エルサレムは

いまこそくだりて われに来つれ。

主ともに在(いま)せば つきぬさちは

きよき河のごと 湧きてながる。




うるわし慕わし とわのみ国、

うららに恵みの 日かげさせば、

生命(いのち)の木(こ)の実は みのり繁く、

もはや死の影も なやみもなし。





つゆほど功(いさお)の あらぬ身をも

潔(きよ)めてみくにの 世継(よつぎ)となし、

輝く幕屋(まくや)に 住ませたもう

わが主の愛こそ かぎりなけれ。



黙21:1 イザ65:17-19 詩98 マコ13:24-27 Uコリ12:2-4

(日本基督教団讃美歌委員会編,1997,『讃美歌21』,日本基督教団出版局)

作詞者宮川勇は、長野県上田の出身、明治学院神学部卒業後、日本基督教会の牧師となりました。多数の讃美歌を作りましたが、この「主を仰ぎ見れば」の歌詞は、『讃美歌』(1931)の編集の際の公募に応じて入選、採用された7篇のうちの1篇です。作曲者土屋初枝(旧姓:遠藤)は静岡県富士宮市に生まれ、静岡女子師範学校卒業後、小学校教師となりました。この讃美歌を作曲したのは21歳の時です。(参考:梅染信夫,1994,『神は愛なり 讃美歌物語3』,新教出版社)


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