『讃美歌21』
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いともとうとき


I love to tell the story
詞:Katherine Hankey, 1834-1911
TELL THE STORY (HANKEY)
曲:William G. Fisher, 1835-1912



いともとうとき イェスの恵み、

罪に死にたる 身をも活かす。

主よりたまわる 天の糧(かて)に

飢えしこころも いまは満ちぬ。




救いの恵み 告ぐるわれは

喜びあふれ 歌とぞなる。

滅びを出(い)でし、 この知らせを、

あまねく人に 語り伝えん。


(くりかえし)

よにあるかぎり、 主のみ栄えと

いつくしみとを 語り伝えん




語り尽くせぬ イェスの恵み。

いとも小さき われをも召し、

天の世継(よつぎ)と なしたまえば、

たれか洩(も)るべき 主の救いに。


詩89:2,40:9-10,118:17 代上16:23-24 マコ16:15 使5:20

(日本基督教団讃美歌委員会編,1997,『讃美歌21』,日本基督教団出版局)

イギリスの福音唱歌作詞者キャサリン・ハンキーは、30歳になったばかりの頃に大病を患い、長い療養生活の中で2部からなる大作を書き上げました。そのうちの1冊、THE STORY TOLDの中にこの讃美歌の原詩が入っていて、彼女自身により曲もつけられたのですが、結局、その曲で歌われることはありませんでした。翌1867年にカナダのモントリオールでYMCA国際大会が開催され、発題者の一人が熱烈なスピーチの中でこの詩を引用しました。聴衆者の一人、アメリカの有名な福音唱歌作曲家ウイリアム・ホワード・ドンが間もなくこれに曲をつけて発表したものの、なぜかこれもぱっとしませんでした。現在歌われているこの讃美歌の作曲者ウイリアム・グスタフ・フィッシャーは、ドイツ系アメリカ人で、200曲にのぼる福音唱歌を作曲しています。(参考:梅染信夫,1992,『栄光、神にあれ 讃美歌物語』,新教出版社)



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