私のクリスマス

平口 哲夫


 教会でのクリスマスは今年で4回目の私ですが、その一つ一つがほんとうに恵みに満ちたものであったことを深く感謝しています。私にとってこの日は喜びと感謝、反省と決意なのです。

クリスマスと言えば、すぐ思いだすのがイヴのキャロル。それに初めて参加したときは、雪がほどよく積もっていてホワイト・クリスマスの良さ十分。以後、雪なしでは寂しい気がするほどでした。そういった中に響く歌声は、その清らかさ、明るさによって、御子がまことに世の光であることを感じさせ、神の大いなる祝福を共に心から喜び合い讃美する、この上ない姿だと思うのです。キリストが自分の前に初めて姿を現されたかのような、あの喜びの感謝を、私はキャロルを通して神に捧げるのです。

思えば、受洗の希望を抱き始めたのが去年のクリスマスを経験してからで、いかにそのとき、神に近づけられたことかと、感謝の念でいっぱいです。しかし、私の信仰生活は、どうしても波を描いてしまいます。神がその時々において私を強めてくださらなかったならば、ただ下向きの線しか描かないことになるでしょう。不信仰な思いに沈んでいるとき、神の御前に身を投げ出すことにより、自分の姿をはっきりと知らされ、自分の歩むべき正しい道を開いてくださる、そういったことの一つが私のクリスマスです。波の谷間の私を光に照らされた所まで、どうか導いてください。

 (すなどりNo.21、日本基督教団若草教会1962から転載、改訂) 。

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