平口哲夫の文献リスト:石川考古


石川考古 第199号(1990)
 石川考古学研究会の連絡誌『石川考古』については、200号記念と250号記念に編集の思い出を綴っているが、後者を以下に紹介する。

第121号〜第153号編集

平口 哲夫
会報第200号に「編集の思い出」を寄せてから、はや8年。第1号〜第82号がガリ版印刷(1960年9月〜1974年11月)、第84号〜第120号が和文タイプ方式(1974年11月〜1979年1月)であるが、私たちが編集を担当した第121号(1980年1月発行)から、業者に頼んで写植印刷にすることした。そうしたのは、体裁をよくするためだけでなく、発行の遅滞を避けるためでもあった。第153号(1984年4月発行)までの4年余を振り返り、先の「思い出」に蛇足を加えておく。

 第121号の新年挨拶で、高堀会長(当時)は、石考研の新生第1年として、第一に会報『石川考古』の拡充、第二に研究活動(具体的には部会活動)の推進、第三に主体的調査の再建をうたった。これは、幹事会で相談した結果を要約して年頭に述べたものである。私たちの会報編集は、まさにこの方針に基づく。たとえば、第122号から縄文部会や古墳部会などの報告を掲載し、また、主体的調査の一環として実施した福田原山遺跡調査の記事も何回か紙面を飾っている。総会・例会報告を掲載することは当然だが、それに伴う研究発表の要旨を発表者に寄稿してもらったこともある(第132号)。石川県埋蔵文化財協会発足(第123号)、藤森栄一賞受賞(第133号)、真脇遺跡調査団北国文化賞受賞(第151号)を記事にしたのもこの間のことである。

 第141号(1982年5月号)に高堀会長退任の挨拶と桜井会長就任の挨拶が掲載されている。第121号〜第153号の前約3分の2は高堀会長時代、後約3分の1は桜井会長時代に手がけたことになる。両先生とは、会長をなさっているときに何事も緊密に連絡をとって、自分のなすべき会務を実行した。両先生とも事の次第を実に丁寧にお話になり、また聞き上手でもあられたので、電話は30分以上の長話になることが珍しくなかった。このように直接話し合う機会がある間は、妙な誤解など生じなかったということを私は人生の教訓にしている。

                                                                      (石川考古 第250号,1998)

南久和・西野秀和・平口哲夫 1980 縄文部会報告 石川考古 122 2
南久和・平口哲夫 1980 縄文部会報告 石川考古 123 4
平口哲夫 1980 火焔型土器シンポジウムに参加して 石川考古 123 6
平口哲夫 1980 日本考古学協会第46回総会に参加して 石川考古 124 6
平口哲夫 1980 打製石器実測図法の要点 石川考古 126 5
平口哲夫 1981 石考研歴史・古墳部会発表会から 石川考古 131 5
平口哲夫 1981 研究発表要旨 2.県下の縄文時代配石遺構について 石川考古 132 2
平口哲夫 1981 日本考古学協会第47回総会に参加して 石川考古 132 6
平口哲夫 1981 8月例会報告・福田原山遺跡調査概報 石川考古 135 2
平口哲夫 1981 ヘラソ遺跡のナイフ形石器 石川考古 135 6
岡本明・平口哲夫 1981 9月運営委員会報告 石川考古 136 3
岡本明・平口哲夫 1981 10月運営委員会報告 石川考古 136 3
岡本明・平口哲夫 1981 11月運営委員会報告 石川考古 137 5
平口哲夫 1981 雑感 現代と考古学 石川考古 137 5
平口哲夫 1982 昭和57年福田原山遺跡調査案内 石川考古 143 6
平口哲夫 1982 昭和57年福田原山遺跡調査速報 石川考古 144 6
平口哲夫 1982 真脇遺跡の発掘調査に寄せて 石川考古 145 6
平口哲夫 1983 市町村の埋蔵文化財調査委員会について 石川考古 146 9
平口哲夫 1983 5月例会報告 石川考古 148 5
平口哲夫 1983 スライド説明会のあらまし 石川考古 150 2
平口哲夫 1983 第7回近畿旧石器交流会に出席して 石川考古 151 5
平口哲夫 1985 Keya か Kiya か 石川考古 159 6
平口哲夫 1985 能登のクジラブーム 石川考古 163 9
平口哲夫 1986 論文批判で気をつけたいこと 石川考古 166 3
平口哲夫 1986 北陸旧石器シンポジウム1986の概報 石川考古 172 3
平口哲夫 1987 遺跡"保存"の概念 石川考古 176 12
平口哲夫 1987 北陸旧石器文化研究会第3回例会報告 石川考古 177 5
平口哲夫 1989 シンポジウム「日本海と鯨類」と考古学 石川考古 188 4
平口哲夫 1990 新刊紹介 橋本澄夫著『日本の古代遺跡43 石川』 石川考古 197 3
平口哲夫 1990 世界に羽ばたく石川考古学研究会 石川考古 199 1
平口哲夫 1990 第121〜第153号編集の思い出 石川考古 200 9
平口哲夫 1990 畑中サ会員の逝去を悼む 石川考古 202 8
平口哲夫 1993 縄文装身・祭祀研究部会第1回研究会報告 石川考古 219 3
平口哲夫 1994 縄文装身・祭祀研究部会第2回研究会報告 石川考古 222 2
平口哲夫 1994 6月例会と縄文装身・祭祀研究部会第3回研究会報告 石川考古 224 1-2
平口哲夫 1994 縄文装身・祭祀研究部会第4回研究会 石川考古 226 4
平口哲夫 1998 第121号〜第153号編集 石川考古 250 6
平口哲夫 2001 インターネットと考古学 石川考古 264 1

註:『石川考古学の50年―石川考古学研究会設立50周年記念誌―』(1998)に掲載されている『石川考古』目録では、160号「報告書雑感−1−」、161号「報告書雑感−2−」、162号「白山山頂の遺跡調査」、165号「報告書雑感−3−」、167号「報告書雑感−4−」の執筆者が「哲(平口哲夫)」となっていますが、この「哲」さんは別人です。

金沢ひまわり平和研究室 平口哲夫執筆の文献  管理者 平口哲夫